海と街と音楽とVol.39 轟音の向こうへ

Ride / Nowhere (1990)

こんにちは。海と街との代表の加藤です。

今回はライド(Ride)のノーホエア(Nowhere)をご紹介します。

その昔、シューゲイザーというノイジーな轟音ギターで耽美なメロディを奏でるというムーブメントがありまして、その代表的なバンドのひとつがこのライドです。

シューゲイザーの評価的にはマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)の方が高いと思いますが、海との相性で言えばこのライド。なにしろファーストのジャケットが波ですし、1曲目はシーガル(Seagull)=かもめだし。

轟音かつ耽美って「???」だと思うのですが、これが意外にいけるんですよ。歪んだギターの轟音と甘いメロディが組み合わさると、なんともいえない浮遊感が生まれて、没頭できます。

明治から大正にかけての日本の代表的なアナーキスト大杉栄も言っていたような「美は乱調にあり」をわかりやすく音にした感じでしょうか。

ルー・リード(Lou Reed)のメタル・マシン・ミュージック(Metal Machine Music)はひたすらノイジーなギターなので、それと比べるといかに聞きやすいか、よくわかります。

さてライドは17年に21年ぶりとなるアルバムを出しました。ほぼ同じ頃にスローダイブ(Slowdive)もニューアルバムを出して、聞き比べたらスローダイブの方がいいんですよ。デビュー当時は圧倒的にライドの方が好きでしたが、年取ってからの対決はスローダイブの勝ち。

昔好きだったアーティストが新譜を出すというと、けっこう期待して聴くのですが、あまり大絶賛とはならないのが残念なところ。

スワンズ(SWANS)みたいに、年取ってさらに良くなった例もあるので、みなさんぜひがんばっていただきたいものです。

しかし、年を重ねるって、難しいですね。


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Kato Toshiaki/加藤才明
海と街と株式会社代表。コピーライター/クリエイティブディレクターとして企業の広告やプロモーションの企画・制作に携わってきたノウハウを地域振興へ応用し、持続可能なソーシャルビジネスを実践。海辺からの町おこしを標榜する一般社団法人海洋連盟の活動もサポートしている。

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