海と街と音楽とVol.36 まったり、まったり、まったり

Kings of Convenience / Declaration of Dependence (2009)

こんにちは。海と街との代表の加藤です。

今回はキング・オブ・コンビニエンス(Kings of Convenience)のデクラレーション・オブ・ディペンデンス(Declaration of Dependence)をご紹介します。

キング・オブ・コンビニエンスはノルウェー出身のデュオで、まったりとしたアコースティックな音を聴かせてくれます。歌はノルウェー語ではなく、英語で歌っているので、ご安心を。

アルバムタイトルは独立宣言をもじった依存宣言。こういうひねりは、好きな人は大好きですね。

キング・オブ・コンビニエンスはコーネリアス(Cornelius)のレコーディングに参加していることで知りました。コーネリアスはミニマルアートみたいなエレクトリックな音ですが、キング・オブ・コンビニエンスはミニマルアートなアコースティックな音ですね。

ミニマルアートな音は、以前トレーシー・ソーンのときにも言及しましたが、引き算の音です。音楽だけじゃなく、料理やデザインなどにも当てはまると思うのですが、普通は、どんどん足していって、厚みや迫力を出していくんですね。その方が、わかりやすいし。で、ミニマルというのは逆に余計なモノをそぎ落としていくんです。ちょっと乱暴に言うと、メロディを聴かせたいならドラムは不要だろう、とか。わざとスカスカにして、「余白」とか「間」も表現の一部として味わってもらうという日本人は好きな技法ですよね。
これを究極まで突き詰めるとジョン・ケージ(John Cage)の4分33秒(4'33")という曲になります。これは4分33秒の間「無音」を聴くという曲で、なかなかにアバンギャルドです。
まあ、海辺で聴けば、潮騒が聞こえるので、悪くはないと思いますが。

というわけでキング・オブ・コンビニエンスはスカスカな音ですが、それがいい味出していて、海辺で聴くにはぴったりな音に仕上がってます。ぜひご一聴を。


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Kato Toshiaki/加藤才明
海と街と株式会社代表。コピーライター/クリエイティブディレクターとして企業の広告やプロモーションの企画・制作に携わってきたノウハウを地域振興へ応用し、持続可能なソーシャルビジネスを実践。海辺からの町おこしを標榜する一般社団法人海洋連盟の活動もサポートしている。

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