海と街と音楽とVol.28 猛暑には脱力系のダンスミュージックで

Tom Tom Club / Tom Tom Club (1981)

こんにちは。海と街との代表の加藤です。

今回はトム・トム・クラブ(Tom Tom Club)のおしゃべり魔女(Tom Tom Club)をご紹介します。

ジャケットのヘタウマイラストがそのまま音楽になったような音で、なごみます。確かおしゃべり魔女(Wordy Rappinghood)や悪魔のラヴ・ソング(Genius of Love)のPVがこのイラストのアニメだったはずです。
邦題のおしゃべり魔女というのも絶妙ですよね。

トム・トム・クラブはトーキング・ヘッズ(Talking Heads)のメンバーによるバンド内バンド。そのトーキング・ヘッズの歴史的名盤リメイン・イン・ライト(Remain In Light)の制作時とほぼ同じ時期にこのファーストアルバムも作られたそうで、当時の彼らは相当脂がのっていた時期だったんでしょうね。

リメイン・イン・ライトがアフリカのリズムとニューウェーブを融合させた当時の最先端の音だったのに比べ、トム・トム・クラブの音は肩の力の抜けた、レイドバックしたダンスミュージック。アプローチは真逆だけど、できあがった音がどちらも上質なので、さすがと言う他はありません。

音楽シーン的にはリメイン・イン・ライトのインパクトは絶大だったと思うのですが、セールス的にはバカ売れしたわけではありませんでした。しかしトム・トム・クラブはMTVでもしょっちゅうオンエアされていて、たぶん耳にしたことがある人の数では圧倒的にこちらでしょう。

リメイン・イン・ライトが「わかるひとにはわかる」名盤だとすると、おしゃべり魔女は「だれにでもわかる」名盤で、これまた、だからどっちが正解という訳ではないのですが。

以前ポリスのラストアルバムがクオリティが高いのだけれども、個人的に求めていた方向ではないので落胆したという話を書きましたが、トーキング・ヘッズから派生したトム・トム・クラブは全然OKで、今となっては私もトム・トム・クラブの方がよく聴いているかも。

男と女の間のように、ポリスの初期とラストアルバムの間には深くて暗い川があるのですが、トーキングヘッズとトム・トム・クラブの間には浅く清らかな小川があるぐらいに感じます。

まあ、年齢を重ねるといろいろなものの許容範囲が増えてくるので、今ではポリスのラストアルバムも普通に、好意的に聞くことができますけどね。


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Kato Toshiaki/加藤才明
海と街と株式会社代表。コピーライター/クリエイティブディレクターとして企業の広告やプロモーションの企画・制作に携わってきたノウハウを地域振興へ応用し、持続可能なソーシャルビジネスを実践。海辺からの町おこしを標榜する一般社団法人海洋連盟の活動もサポートしている。

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