
Cocteau Twins / The Moon and the Melodies (1986)
こんにちは。海と街との代表の加藤です。
今回は、コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のムーン・アンド・メロディーズ(The Moon and the Melodies)をご紹介します。
コクトー・ツインズは80~90年代に活躍したイギリスのバンドで、一般的知名度はイマイチですが、UKインディーズ好きにはよく知られた存在です。スージー・アンド・ザ・バンシーズ(Siouxsie And The Banshees)やバウハウス(Bauhaus)からはじまったゴスの流れでデビューしていますが、独特の耽美的な世界観を作り上げて、唯一無二の存在になりました。
4ADという一世を風靡したインディ・レーベルの看板アーティストの1つに数えられたほど。
雑誌アンアンのカリスマモデルだった甲田 益也子さんが、彼らに影響されてディップ・イン・ザ・プール(dip in the pool)というバンドをはじめたというのは有名は話。
ノイジーだけど静かなロビン・ガスリー(Robin Guthrie)のギターに、天使の歌声とまで言われるエリザベス・フレイザー(Elizabeth Fraser)のヴォーカルが乗るのが特徴で、後半になるほどメロディヤスで聞きやすくなっていくのですが、基本は変わらないと言っていいでしょう。
このムーン・アンド・メロディーズというアルバムはハロルド・バッド(Harold Budd)との共作。ハロルド・バッドという人はブライアン・イーノ(Brian Eno)と共に環境音楽(Ambient Music)を生み出したような人で、当然音はそっち方向になってます。
コクトーツインズの音は荒々しいけど静かなのがポイントだと説明しましたが、このアルバムは荒々しさがだいぶ薄い。イメージ的には月明かりの凪の海。ヴォーカル半分、インスト半分みたいな構成も、まったりムードをさらに推し進めてくれます。
眠くなるという人もいましたが、それは褒め言葉で、ベッドサイドミュージックとしても機能すると思います。
白河夜船。ぐっすり熟睡してしまうこと。そんな言葉が思い浮かぶ音楽だったりします。
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Kato Toshiaki/加藤才明
海と街と株式会社代表。コピーライター/クリエイティブディレクターとして企業の広告やプロモーションの企画・制作に携わってきたノウハウを地域振興へ応用し、持続可能なソーシャルビジネスを実践。海辺からの町おこしを標榜する一般社団法人海洋連盟の活動もサポートしている。
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おまけ:海で聴きたいCocteau Twins16選
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のパーリー・デュウドロップス・ドロップ(Pearly-Dewdrops' Drops)。映画「ウォールフラワー」の挿入歌にもなった名曲。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のシュガー・ヒカップ(Sugar Hiccup)。砂糖のしゃっくり。かわいい曲名。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のエイケア・ギニア(Aikea-Guinea)。スコットランドの言葉で貝。発音はアキ・ギニが近いとか。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のイーボ(Ivo)。この辺りが、個人的には最高傑作。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のビアトリクス(Beatrix)。美しい世界がぐるぐる回ってます。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のピンク・オレンジ・レッド(Pink Orange Red)。パステルでも原色でもないカラフルな色。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のフルッフィ・タフツ(Fluffy Tufts)。ふわふわしてます。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のアリス(Alice)。映画「ラブリーボーン」の挿入歌。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のメンバーが参加した4ADコラボユニットのディス・モータル・コイル(This Mortal Coil)のソング・トゥ・ザ・サイレーン(Song To The Siren)。この曲はエイザベスとロビンなので、ほぼコクトー・ツインズ。曲はティム・バックリィ(Tim Buckley)のカバー。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のエリザベス・フレイザー(Elizabeth Fraser)がヴォーカル参加のマッシブ・アッタク(Massive Attack)のティアードロップ(Teardrop)。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のキャロラインズ・フィンガー(Carolyn's Fingers)。この頃からノイジーさが薄れて、だいぶ耳障りが良くなりました。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のアイスブリンク・ラック(Iceblink Luck)。多幸感多めでお送りしています。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のヘブン・オア・ラスベガス(Heaven Or Las Vegas)。天国もラスベガスも、どちらも行きたい。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のエヴァンジェリン(Evangeline)。まさに耳に福音。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のブルーベアード(Bluebeard)。青ひげというのは6人ものを妻を殺した男の物語がモチーフ。
コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)のティシュバイト(Tishbite)。もうやさしさしかありません。