海と街と音楽とVol.82  Mute Beat 日本の夜明け

Mute Beat / Still Echo (1987)

こんにちは。海と街との代表の加藤です。

今回は、ミュート・ビート(Mute Beat)のスティル・エコー(Still Echo)をご紹介します。

ミュート・ビートは日本のバンドです。音は、レゲエとダブとジャズをミックスしたような従来の型にははめられないサウンド。アシッド・ジャズやトリップ・ホップを先取りしていた、なんて言われることもあります。

ヴォーカル入りの曲はほぼなく、大部分がインストゥルメンタル。となると退屈そうなイメージがありますが、全然違います。ヴォーカルがなくてもエキサイティング。トランペットが泣かせるし、リズムはぐいぐい来るし、聞き飽きることがありません。

80年代の頭に原宿のピテカントロプス・エレクトスとか芝浦のインクスティック(というお店)で遊んでいた人たちには懐かしいかもしれませんが、それ以外の人々にほぼ知られていないのが残念なところ。
(スティル・エコーに収録されているコフィア(COFFIA)はファミリーマートのCM曲として使われていたので、聴いたら『あぁ』とわかるひとがいるかもしれませんが)。

例えば初期メンバーには元シンプリー・レッド(Simply Red)のドラマーの屋敷豪太がいて、彼はソウル・トゥ・ソウル(Soul II Soul)のキープ・オン・ムービング(Keep On Movin')とかシネイド・オコナー(Sinéad O'Connor)の愛の哀しみ(Nothing Compares 2 U)に絡んでいた日本の誇る大御所ミュージシャンだったりします。

というような御託を並べても伝わらないと思うので、ぜひ聴いてみてください。前回紹介したUB40(特に初期)に通じるようなクールなレゲエ・ダブ・サウンドです。30年以上も前に日本からこんなサウンドが生まれていたなんて、うれしいというか、賞賛に値するというか…。イギリス人にも、ジャマイカ人にもつくれない、日本人のレゲエ・サウンド。

パーティ・ピープルが好むような音ではないですが、魂は揺さぶられます。きっと。


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Kato Toshiaki/加藤才明
海と街と株式会社代表。コピーライター/クリエイティブディレクターとして企業の広告やプロモーションの企画・制作に携わってきたノウハウを地域振興へ応用し、持続可能なソーシャルビジネスを実践。海辺からの町おこしを標榜する一般社団法人海洋連盟の活動もサポートしている。
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おまけ:海で聴きたいMUTE BEAT16選

【MUTE BEAT 01】

ミュート・ビート(Mute Beat)のメトロ(Metro)。ひとことで言うとかっこいい。ふたことなら、すげぇかっこいい。

【MUTE BEAT 02】

ミュート・ビート(Mute Beat)のウイスキー・バー(Whyski Bar)。ピアノが大人ですねぇ。

【MUTE BEAT 03】

ミュート・ビート(Mute Beat)のダウン・トレイン(down train)。メロディラインが哀愁です。

【MUTE BEAT 04】

ミュート・ビート(Mute Beat)の少年タイガー(Shonen Tiger)。戦前の紙芝居のサントラという想定。

【MUTE BEAT 05】

ミュート・ビート(Mute Beat)のフィオリーナ(Fiolina)。かっこいいのにグッとくる。個人的にどストライクです。

【MUTE BEAT 06】

ミュート・ビート(Mute Beat)のジャズ・マン(Jazz Man)。ジャズ・ミーツ・ダブって感じ。

【MUTE BEAT 07】

ミュート・ビート(Mute Beat)のハット・ダンス(Hat Dance)。軽快なダンスナンバーです。

【MUTE BEAT 08】

ミュート・ビート(Mute Beat)のリズム・アンド・エコー(Rhythm And Echo)。このかっこよさは半端ない。聴けば聴くほど、すごい。

【MUTE BEAT 09】

ミュート・ビート(Mute Beat)のロシアより愛を込めて(From Russia with Love)。もちろんあの名作映画のカバー。

【MUTE BEAT 10】

ミュート・ビート(Mute Beat)のジェンカ(Jenka)。さぁ、みんなで踊りましょう。

【MUTE BEAT 11】

ミュート・ビート(Mute Beat)のキエフの空(Kiyev No Sora)。キエフはウクライナの首都。チェルノブイリのある州の名前でも。

【MUTE BEAT12】

ミュート・ビート(Mute Beat)のオルガンズ・メロディ(Organ's Melody)。じゃがたらの江戸あけみ乱入バージョン。

【MUTE BEAT13】

ミュート・ビート(Mute Beat)のミチシルベ(Michishirube)。鼻歌交じりの感じが、逆に凄い。

【MUTE BEAT 14】

ミュート・ビート(Mute Beat)のアフター・ザ・レイン(After The Rain)。スカのリジェンド、ローランド・アルフォンソ(Roland Alphonso)と共に。

【MUTE BEAT 15】

ミュート・ビート(Mute Beat)のサニー・サイド・ウォーク(Sunny Side Walk)。明るい太陽の下が似合うかわいい曲。

【MUTE BEAT 16】

ミュート・ビート(Mute Beat)のコフィア(Coffia)。やっぱりこの曲がいちばん好きだ。

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