
Scritti Politti / Songs to Remember (1982)
こんにちは。海と街との代表の加藤です。
2020年最初の1枚は、スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のソングス・トゥ・リメンバー(Songs To Remember)をご紹介します。
スクリッティ・ポリッティはグリーン・ガートサイド (Green Gartside) を中心としたグループで、クールな音色とソウルフルなメロディの絶妙な混在が特徴です。実はこのファーストよりも次のキューピッド&サイケ85(Cupid & Psyche 85)がバカ売れしたので、そちらの方が有名です。なにしろアブソリュート(Absolute)、ウッド・ビーズ(Wood Beez)、ヒポノタイズ(Hypnotize)という怒濤の3曲が収録されているアルバムですから。
でも、私はファーストの方が好きなんです。
アサイラムズ・イン・エルサレム(Asylums in Jerusalem)からはじまって、脱構築の哲学者がタイトルになっているジャック・デリダ(Jacques Derrida)、それにフェイスレス(Faithless)と名曲揃い。ジャジーなロック・ア・ボーイ・ブルー(Rock-A-Boy Blue)もいいし、とにかく全曲好き。
特にラストナンバーのザ・スウィーテスト・ガール (The "Sweetest Girl")が超名曲で、自分の葬式にはこの曲をかけて欲しいと思っているぐらいです。
ファーストは、よく売れたセカンドやサードのプロヴィジョン(Provision)に比べて音の厚みがない音作りなのですが、それが逆によかったりします。
とはいえ音が薄ければいいという訳でもなく、ファーストが出る前のシングルを集めたアーリー(Early)というアルバムがあるのですが、そっちはもっとスカスカでアバンギャルドな感じ。ファーストぐらいのアレンジの方がいい塩梅で気持ち良く聴けます。
ではみなさん、初詣ならぬ初海詣は、ぜひスクリッティ・ポリッティといっしょに。
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Kato Toshiaki/加藤才明
海と街と株式会社代表。コピーライター/クリエイティブディレクターとして企業の広告やプロモーションの企画・制作に携わってきたノウハウを地域振興へ応用し、持続可能なソーシャルビジネスを実践。海辺からの町おこしを標榜する一般社団法人海洋連盟の活動もサポートしている。
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おまけ:海で聴きたいScritti Politti 16選
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のフェイスレス(Faithless)。すばらしい。ずっと聴いていられる。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のアサイラム・イン・エルサレム(Asylums in Jerusalem)。軽快な曲調だと甘く見ると、やられる。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のウッド・ビーズ(Wood Beez)。打ち込み名作シリーズその1。当時のインパクトは強烈だったけど、今聴いてもグッとくる名曲。大音量で聴きましょう。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のアブソリュート(Absolute)。打ち込み名作シリーズその2。ウッド・ビーズに負けず劣らず名曲。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のヒポノタイズ(Hypnotize)。打ち込み名作シリーズその3。まさに術にかかったようにメロメロにされる名曲。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のワード・ガール(The Word Girl)。レゲエ調で、落ち着きます。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のパーフェクト・ウェイ(Perfect Way)。いい曲。3部作の方が印象に残るのは時代のなせる技なので致し方なし。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のオゥ・パティ(Oh Patti)。グリーン(Green Gartside)のバラードは天才的にいい。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のブーン!ゼアー・シー・ワズ(Boom! There She Was)。ファンカラティーナっぽい感じがたまりません。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のシーズ・ア・ウーマン(She's a Woman)。シャバ・ランクス(Shabba Ranks)の声が効いているビートズ(The Beatles)の名曲カバー。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のファースト・ボーイ・イン・ディス・タウン(First Boy in This Town)。恋と青春の様式美みたいな曲。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のテイク・ミー・イン・ユアー・アームス・アンド・ラブ・ミー(Take Me in Your Arms and Love Me)。グリーン(Green Gartside)が楽しくてたまらない感じが伝わってきます。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のティンゼルタウン・トゥ・ザ・ブギーダウン(Tinseltown to the Boogiedown)。ラップもいいけど、グリーン(Green Gartside)のヴォーカルがもっと聴きたい。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のブーン・ブーン・バップ(The Boom Boom Bap)。だからグリーン(Green Gartside)のバラードはすばらしいんだってば。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のア・デイ・アンド・ア・ダラー・ショート(A Day Late and a Dollar Short)。ブラックミュージックにあこがれて、なりきれないところがものすごくいいポイントなんだよね。
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)のスィーテスト・ガール(The Sweetest Girl)。人生で5本の指に入る超名曲。