
Can / Flow Motion (1976)
こんにちは。海と街との代表の加藤です。
今回はカン(Can)のフロー・モーション(Flow Motion)をご紹介します。
カンというのは以前ご紹介したホルガー・シューカイ(Holger Czukay)が在籍していたドイツのバンドです。
この頃のドイツのロックはクラウトロックと呼ばれていて、プログレ的な匂いのバンドが多く、クラフトワーク(Kraftwerk)やタンジェリ・ンドリーム(Tangerine Dream)とかが日本でも知られている存在です。
ちなみにクラウトとはザワークラウト(キャベツの漬け物)の事で、日本でいえば”梅干しロック”とか”醤油ロック”みたいな半分バカにした言い方だったらしいのですが、いまでは「ドイツらしさ」みたいないい意味で使われているみたいです。
カンの初期のボーカルはダモ鈴木という日本人で、かなりインパクトのある歌を披露しています。レコーディング中に発狂して、逃走した、なんて都市伝説のある人物で、ミュージシャンの中では有名人。ザ・フォール(The Fall)はアイ・アム・ダモ・スズキ(I Am Damo Suzuki)なんて曲まで出してます。
日本人は国際化がヘタとか言われていますが、パターン化ができていないだけで、個人ではいろいろ活躍している人が昔からいたんですよね。
で、今回のフロー・モーションは、ダモもいないし、前衛的なトンガリ音楽でもない、レゲエを取り入れたレイド・バック・ミュージック。他のアルバムに比べて抜群に聴きやすいし、海にも合います。1曲目のアイ・ウオント・モア(I Want More)なんて、シングルカットされてUKチャートを賑わすほどヒットしましたし。
もしこのアルバムでカンを気に入ったら、次はエーゲ・バミヤージ(Ege Bamyasi)を聞いてみてください。これもいけたら次はダモ鈴木のヴォーカルが聴けるタゴ・マゴ(Tago Mago)でも。ディープなカンの世界にはまれますよ。
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Kato Toshiaki/加藤才明
海と街と株式会社代表。コピーライター/クリエイティブディレクターとして企業の広告やプロモーションの企画・制作に携わってきたノウハウを地域振興へ応用し、持続可能なソーシャルビジネスを実践。海辺からの町おこしを標榜する一般社団法人海洋連盟の活動もサポートしている。
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おまけ:海で聴きたいCan 16選
カン(Can)のアギロック&ブルボ(Agilok&Blubbo)。ドイツ映画のサントラ。まだバンド名がインナー・スペース(The Inner Space)のときの曲。
カン(Can)のカーマ・スートラ(Kama Sutra)。1969年は、こういうスピリチュアルなの流行っていたんでしょうね。
カン(Can)のマザー・スカイ(Mother Sky)。超かっこいいカンの代表曲のひとつ。
カン(Can)のシー・ブリングス・ザ・レイン(She Brings The Rain)。ちょいジャジーな曲。カンにはこんな曲もあるんですね。
カン(Can)のタートルズ・ハブ・ショート・レッグス(Turtles Have Short Legs)。思ったよりもキャッチーで、聴きやすいでしょ?
カン(Can)のスプーン(Spoon)。1971年にドイツのテレビの主題歌としてバカ売れした曲。今聴いてもクールでかっこいい
カン(Can)のヴィタミン・シー(Vitamin C)。かっこよすぎる。こちらもカンを代表する名曲のひとつ。
カン(Can)のムーンシェイク(Moonshake)。クセがありますが、慣れるといいんですよ。
カン(Can)のソウル・デザート(Soul desert)を元ノイバウンテン(Einstürzende Neubauten)のブリクサ(Blixa Bargeld)がカバー。
カン(Can)のディジーディジー(Dizzy Dizzy)。蜂屋ななしじゃないですよ。
カン(Can)のハンターズ・アンド・コレクターズ(Hunters and Collectors)。上とか横じゃなくてナナメのセンスが好き。
カン(Can)のアイ・ウオント・モア(I Want More)。これはもう踊れる名曲。
カン(Can)のサイレント・ナイト (Silent Night)。きよしこの夜も、こんなにダンサブルに。
カン(Can)のドント・セイ・ノー(Don't Say No)。個人的に好きな曲のひとつ。
カン(Can)のカン・カン(Can - Can)。バンド名がカンだからカン・カンという親父ギャグも当時のノリなので。
カン(Can)のオー・イェー(Oh Yeah)。ダモ鈴木の存在感が強烈な、クセが強い名曲です。