
Fela Kuti / Zombie (1976)
こんにちは。海と街との代表の加藤です。
今回はフェラ・クティ(Fela Kuti)のゾンビ(Zombie)をご紹介します。
フェラ・クティはアフロビートの創始者と言われているナイジェリア出身のアーティストです。アフロビートというのはアフリカ音楽とファンクの融合みたいな音といえば通じるでしょうか? 体を動かしたくなるリズムと扇動するようなホーンセクションが印象的です。
フェラ・クティはミュージシャンであると同時に黒人解放運動家でもあり、黒い大統領(Black President)などと呼ばれていました。当時の政権から弾圧され、何度も投獄されたりしています。
このゾンビは軍隊の襲撃を受けた体験から生まれたアルバムで、軍隊を「ゾンビみたいだ」と揶揄しているのだそう。
歌詞にはもちろん政治的なメッセージなども含まれているのですが、音にはそういった堅苦しさは微塵も感じず、ひたすらパワフルでハッピー。
何時間でも聞いていられるという、ある意味麻薬のような音です。
フェラ・クティは、レゲエの神様ボブ・マーリー(Bob Marley)と並び称されるほどの人物ですが、日本ではいまいちマイナーです。
理由は、1曲が15分前後もあるのでラジオでなかなかオンエアーされない、というのとメチャ多作なので、代表作がどれだかわからないといったところでしょうか。
今回紹介したゾンビは代表作の1つですが、エクスペンシブ・シット(Expensive Shit)の方が良いという意見もあり、聞いてみると発表されたアルバム全部いいので、甲乙つけられないというのが真相ではないかとにらんでいます。
真剣に聞き込まなくて、とにかく気持ちのいい音楽なので、ぜひBGMとして流してください。きっと熱くてハッピーな夏を盛り上げてくれると思います。
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Kato Toshiaki/加藤才明
海と街と株式会社代表。コピーライター/クリエイティブディレクターとして企業の広告やプロモーションの企画・制作に携わってきたノウハウを地域振興へ応用し、持続可能なソーシャルビジネスを実践。海辺からの町おこしを標榜する一般社団法人海洋連盟の活動もサポートしている。
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おまけ:海で聴きたいFela Kuti 16選
フェラ・クティ(Fela Kuti)のウォーター・ノー・ゲット・エネミー(Water No Get Enemy)。かっこいい。かっこよすぎる。フェラ・クティの名曲の1つ。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のパンサ・パンサ(Pansa Pansa)。延々と繰り返されるリズムはハウスも真っ青だね。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のシャカラ(Shakara)。いやぁ〜気持ちいい。中毒性が高い。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のイエロー・フィーバー(Yellow Fever)。ジャジーなラッパに踊らされる。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のシャファリング・アンド・シュマイリング(Shuffering and Shmiling)。テーマは重いけど、音は軽快で悪魔的に気持ちいい。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のビースツ・オブ・ノー・ネーション(Beasts Of No Nation)。早すぎないミドルテンポがこれまた気持ちいい。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のソロー・ティアーズ・アンド・ブラッド(Sorrow Tears & Blood)。悲しみと涙と血。哀愁の名曲。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のレディ(Lady)。フェラの王道的な曲。ぶれない。かっこいい。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のレッツ・スタート(Let’s Start)。元クリームのジンジャー・ベイカー(Ginger Baker)がドラムのイカした曲。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のトゥーサウザンド・ブラックス・ゴット・ビー・フリー(2000 Blacks Got To Be Free)。ロイ・エアーズ(Roy Ayers)とのファンキーなコラボ。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のルック・アンド・ラフ(Look and Laugh (1&2))。音が洗練されてきてますね。ふつうに気持ちいい。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のエクスペンシブ・シット(Expensive Shit)。マリファナを飲んだと警察に因縁つけられてう○こを調べられて何も出ず「高くついたよね」と鼻で笑ってるような痛快な曲。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のインターナショナル・ティーフ・ティーフ(International Thief Thief (I.T.T.))。有名企業も国際窃盗団とあざ笑ってます。スピリットがパンクだね。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のアンノウン・ソルジャー(Unknown Soldier)。襲撃された事件がテーマなのに曲が重くも、辛くもないところがすばらしい。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のティーチャー・ドント・ティーチ・ミー・ナンセンス(Teacher Don't Teach Me Nonsense)。繰り返すリズムはハウスのような中毒性あり。
フェラ・クティ(Fela Kuti)のゾンビ(Zombie)。曲名のインパクトといい、曲のかっこよさといい、曲が生まれたバックグランドといい、すべてがすごい代表曲。